-------------------------------------------------------------- プロローグ【機長・雪鵠・クレア・月奈】 -------------------------------------------------------------- 道化 【飛行機内】 客席から 機長 ピンポンパンポン↑ 本日は4649便にご搭乗いただきありがとうございます。 ただいまフライトは順調に進んでおります。 高度が安定したのでシートベルトを外してもかまいません。 だからって責任取るの俺なんだからあんま無茶すんなよ。 ピンポンパンポン↓ クレア、月奈下手より入る。 クレア あー、疲れたー!! 月奈 まぁまぁ。  今日から4連休じゃないですか。 クレア ウフフフ、もうあれだよ? この連休中どんな事件が起ころうと・・・ あっしは無視する!! 月奈 はいはいそうですか。 それで何で歩き回ってるんですか。 クレア 飛行機探検するじぇ! フライヤーダンスッ! 月奈 探検って・・・小学生ですかあんたは・・・。 歩き回ってたら注意されるんじゃないですかね。 クレア すぐもどりゃ平気でしょ。 月奈 しかし何で急に乗る気になったんですか? 自分が乗ったら落ちるとか言ってたじゃないですか。 クレア そう、それが主人公の定め・・・ だが今日に限っては早く帰らなければ・・・。 月奈 何かあるんですか? クレア ネットゲーが経験値1,5倍なんだよっ! 月奈 ゲームと人命どっち大切なんですか!って・・・ クレアさんはゲームの方大切に決まってますよね。 クレア 墜落するとはまだ決まってないだろ・・・。 月奈 まぁそうですけど・・・。 雪鵠上手より入る 雪鵠 申し訳ありませんがお客様、席にお戻りいただけますか 月奈 行きますよクレアさん。 クレア えー、まだうろつくー。 雪鵠 機長から放送があるらしいので 席に戻ってくださらないと・・・。 機長 客席から ピンポンパンポン お客様、右手をご覧くださいませ。 小指、薬指などが見えますね。 クレア ・・・座る必要なくね? 雪鵠 あれ、おかしいな・・・。 機長 客席から 左手をご覧くださいませ。 エンジンが火を噴いております。 クレア ・・・・・・。 アッーーー!! 月奈 燃えてます、燃えてますよっ! クレア どうすんの!?どうすんの!? 雪鵠 大丈夫です、落ち着いてください!! 錯乱してはダメです! 月奈 そんなこと言ったって! 雪鵠 こういうときは落ちついて、 手のひらに遊び人と書いて、それを斜めから鑑賞!! クレア あんたが一番錯乱してるだろっl!! 雪鵠 きゃー! 死にたくないーー!!! クレア こういう時は・・・そうだ! 飛行機のパーツで飛行機を作ればいいんだ!! 月奈 ダメですよクレアさん! それじゃあ故障してる飛行機で飛行機作ったって飛行機ですよ! クレア だったら飛行機を修理してから飛行機を作れば飛行機だろ! 月奈 それなら飛行機を飛行機で偽物の飛行機を故障ですよっ!! クレア だああああ、意味わからねぇえええ!!! 雪鵠 そうだ! 私はスッチー! 落ちつかなければ! 大丈夫です! 機長は今まで何度も墜落を経験しています!! クレア それ大丈夫の理由にならねぇえええ!! 客席より 機長 不時着しまーす。 席に付けカスども。 クレア だああああああああ!! みんな下手はけ 道化 【暗転】 依頼を終えたその帰り、飛行機乗ったらやっぱり墜落。 流れ着いた無人島でまき起こる事件に 休日を理由に一切立ち向かわない! 小麦色の頭脳を持つ伝説の探偵(こんがり焼けていい感じ) 見た目はアサシン、頭脳は子供! 迷宮だらけの迷探偵・・・その名は。 迷探偵クレア! 〜開幕〜 -------------------------------------------------------------- 第一幕【鳳晴・豆乳・八】 -------------------------------------------------------------- 鳳晴 豆乳板付き 道化 【溶明】 豆乳 あぁ・・・もうすぐ予告時間だ・・・。 刑事さん、本当に大丈夫なんですよね? 鳳晴 もちろん。 豆乳 そうですよね、貴方はとても優秀な刑事さんだとか。 あぁでも・・・ 我が家の家宝であるこの宝石が盗まれたりしたら ご先祖様に何と謝罪すればよいのか・・・。 鳳晴 下水という下水を塞いだ。 ネズミ一匹入ることはできないだろう。 豆乳 いや、例えの方の対応を本格的にされても・・・。 鳳晴 もちろん警備は厳重だ。 この部屋だけでも20人を越える警備が 付いていることになっている。 豆乳 ことになっている!? 鳳晴 考えてみろ。 この舞台に20人も入ってたらどうなるか・・・。 豆乳 え・・・。 鳳晴 劇が成り立たないだろ!? まぁ予告されている犯罪など成功するはずもない。 豆乳 そ、そうですよね。 鳳晴 だから帰っていいか? 豆乳 ダメですよ!! 鳳晴 今日は娘の誕生日なんだ。 豆乳 知るかっ!! 客席から 八 はーっはっはっはっは!! 豆乳 こ、この声は!? 出たな怪盗っ! 鳳晴 ぬ!? 八 予定通り容量の関係で警備が手薄の様だな。 豆乳 予定通りなのかよっ!? その計画無茶過ぎるだろ!? 八客席より入る。 八 怪盗ファッション仮面参上! この宝石ははもらっていくぞ!さらばだ! 八上手にはける。 豆乳 大変だ! け、刑事さん!! 鳳晴 ちと気になったんだが。 豆乳 何ですか!? 鳳晴 娘へのプレゼントはぬいぐるみで大丈夫だろうか。 豆乳 知るかぁぁぁぁ!!! 鳳晴 最近やたら背伸びしたがってね。 豆乳 あんたの娘なんざどうでもええわいっ!! 鳳晴 安心したまえ。 豆乳 え? 鳳晴 特に理由はないが。 豆乳 安心できるかああああぁぁ!!! 鳳晴 奴が宝石を狙っていることは分かっていた。 狙われている物をそのまま置いておくこともあるまい。 豆乳 ま、まさか! 鳳晴 偽物と摩り替えておいたらよかったのに・・・。 豆乳 摩り替えてないのかよ!!! 何だよあんた! 何しに来たんだよっ! 鳳晴 怪盗を見に。 豆乳 帰れーーーーーっ!!! 鳳晴 帰っていいのか? 豆乳 ダメーーーーーっ!! 鳳晴 了解っ! 応答せよ! あぁ奴が現れた、すぐに追跡だっ! 鳳晴上手より入る。 豆乳 ・・・あぁぁあああ、ご先祖様申し訳ありません。 ですが、ですが必ず取り戻してみせます!! 八、鳳晴上手より入る。 鳳晴 キリキリ歩かんか。 豆乳 あっさり捕まえてるし!! 八 くそう・・・。 鳳晴 所でファンション仮面よ 相棒の甘いマスクのカクテル仮面はどうした? 八 アイツとはもう相棒じゃねぇよ・・・。 豆乳 二人組みだったんですか? 鳳晴 ああ、変装の名人だ。 しかも人を殺しててな。 豆乳 えぇ!? 八 殺しはオレのポリシーに反するからな・・・。 鳳晴 いくら格好つけてもお前は豚箱行きだけどな。 奴は何処に居るんだ、教えろ。 八 かまわないぜ、アイツとはもう切れてるからな。 今頃4649便で空の上さ・・・。 暗転 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第二幕【クレア・雪鵠・桃馬・悠斗】 -------------------------------------------------------------- 道化 【無人島】 【一日目】 クレア下手より入る。 クレア 何なんだこの島は・・・。 月奈もいないし、どこだここは。 雪鵠下手より入る 雪鵠 ま、待ってくださいよ・・・。 クレア あんたもここに流れ着いたの? 雪鵠 あーよかった・・・1人で心細かったんです・・・。 クレア とりあえず生命の維持に必要な物を探さないとね。 雪鵠 機に積んであった非常食さっき浜辺で拾いましたよ。 クレア いや、それじゃあ足りない・・・ 雪鵠 え? クレア まずいな、何とかしないと・・・ テレビもなけりゃ漫画もないじゃないか!! 退屈で死んでしまう!通信機とか持ってないの? 雪鵠 いえ・・・そういうものは・・・。 あ、でもパラシュートなら幾つかありますよ? クレア 地上でどう使うんだよ・・・。 脚力鍛えるってか? ・・・・・割と楽しそうだな。 雪鵠 それもどうかと・・・。 クレア まぁリュックにすればいいか。 中身も屋根作るのとかに使えそうだしね。 雪鵠 屋根? クレア 一通り見てきたけど、人工物なかったからさ。 まずは寝るところを確保しないと。 雪鵠 あ、なるほど・・・。 悠斗上手よりはいる。 悠斗 やぁやぁ君達、大丈夫かい? 雪鵠 あ、貴方も漂流者ですか? 悠斗 そういう事のようだね。 安心してくれ、僕はサバイバルに詳しくてね。 雪鵠 そうなんですか!? 悠斗 ああ、だから僕の言うことをちゃんと聞いてくれよ。 ところで、流れ着いたのは僕たちだけかい? クレア 他に居るかもしれないから探してみようか。 雪鵠 あ、はい。 悠斗 そうだね。 じゃあ僕はこっちを探すから君達を逆を。 雪鵠 わかりました。 悠斗上手にはける。 クレア あいつ・・・。 雪鵠 どうしました? クレア 気に入らんな・・・。 あっしより主人公っぽいっ! 雪鵠 ・・・・・・はぁ。 そんな事より早く行きましょうよ。 クレア そんな事とはなんだ!訴えるぞ!  文部科学省に訴えるぞ! 悠斗上手より入る。 悠斗 おーい、見つけたよー。 桃馬上手より入る。 桃馬 やれやれ、まいったな。 クレア よろー。 悠斗 君は何か特技はあるかい? 桃馬 特にこれと言っては。 悠斗 安心したまえ、特技ぐらいなくても平気だ 天才の僕に任せたまえ、必ず突破口を開いてみせるさ。 クレア この人めがっさ痛いな。 リリア さ、さぁ・・・。 桃馬 んでこれからどうするんだ? 悠斗 下手にこの島を脱出しようとしない方がいいね。 あと、砂場にSOSの目印を書いておくことと 焚き火をすぐに燃やせるように準備しておこう。 クレア 砂場にはSOS団って書いておくか。 所で、食料はどうする? 雪鵠 それだったら非常食が一緒に流れついてましたよ。 クレア そんなこと言ってたね。 雪鵠 これです。 クレア ・・・少な。 悠斗 これじゃあ4人で分けたら、持って3日って所か。 桃馬 そこは天才テレビ君がどうにかしてくれるだろうさ。 悠斗 その通りさ、上手く分配しよう。 雪鵠 あ、はいこれ。 悠斗 うん、それじゃあ僕はもう一度誰かいないか見てくるよ。 桃馬 そういや、おっさん1人見かけたぞ。 後頭部がやたら光輝いてたが・・・。 雪鵠 それ機長です!間違いありません! あの人はそれはもうものすごい・・・。 悠斗 も、もういい了解した。探してくるよ。 悠斗上手にはける。 クレア じゃあ私たちは寝床でも作ってますかね。 雪鵠 そうですね、そうしましょう。 桃馬 あ、誰か携帯電話貸してくれないか? クレア 別にいいけど、圏外だよ? 桃馬 まぁ・・・ちょっとね。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第三幕【クレア・雪鵠・桃馬・悠斗】 -------------------------------------------------------------- 道化 【溶明】 【二日目】 クレア下手より入る。 クレア 遂に我々はジャングルの奥地へと到着した。 果たして伝説の野人ナトゥーは見つかるのだろうか・・・。 と、その時巨大な大蛇が立ちはだかった!! 雪鵠、桃馬下手よりはいる。 雪鵠 思っていたより果物とかなってませんね・・・。 桃馬 仕方ないだろう、季節が季節だし。 クレア おおーっと、ここで雪鵠隊員が大蛇をバックドロップだぁー!! 脅威は去った・・・我々はさらに奥地に足を進めるのであった。 クレア上手にはける。 雪鵠 この辺でいいですかね。 桃馬 だろうね。 雪鵠 さっきから何いじってるんですか? 桃馬 まぁなんだ、気にしないでくれ。 雪鵠 桃馬さんて普段はどういう事をなさってるんですか? 桃馬 色々なバイトをしているね。 旅行にすぐ使っちまうからお金はたまらないんだけどね。 雪鵠 へぇ・・・。 桃馬 それにしても、不時着とはお互いついてないな。 雪鵠 あの機長は何回も不運やトラブルに見舞われてまして・・・。 腕は良いんですけどね。 桃馬 その機長はよくまた飛行機に乗る気になったね。 雪鵠 本当にそうですよねぇ。 でも、何があったかよりも今何をするかが大切だーとか言って 一向に止めようとしなかったんですよ。 桃馬 ほぅ・・・。 雪鵠 まぁ一種の職業魂って奴なんでしょうかね。 桃馬 職業魂ねぇ・・・。 クレア上手よりはいる クレア 残念ながら原人の姿を見つけることはできなかった・・・。 しかし次回こそ 必ずその姿をカメラに収めることを誓い、一同は・・・。 桃馬 さっきから何してるんですか? クレア 藤岡探検隊ごっこ。 桃馬 は、はぁ・・・。 クレア 藤岡といってもホスト部の方じゃありませんよ。 雪鵠 意味わかんないです・・・。 クレア それにしても悠斗さん遅いね。 雪鵠 そうですね、私探してきますよ。 雪鵠上手にはける クレア 1人じゃあぶなーって・・・行っちゃったか。 悠斗下手より入る。 悠斗 やぁやぁ。 クレア って入れ違いかよ。 見つかったの? 悠斗 それがさっぱりだ、本当にいたのかい? 桃馬 あぁ、あの輝く頭は見間違いようがない。 悠斗 おや、何をしてるんだい? 桃馬 まぁ、ちょっとね。 クレア 今更だけど、あっしの携帯から通信機でも作ろうとしてるの? 桃馬 あぁ、通信機というか、携帯の強力版だね。 材料は浜辺にそろってたからな。 使えるといいんだが・・・。 悠斗 おお、素晴らしい。 クレア 器用だねぇ。 桃馬 できたらいいなレベルだ、期待しないでくれ。 クレア 了解、期待しない。 桃馬 さて、テストテスト・・・。 ん・・・お? もしもし? クレア えっ? マジ? 桃馬 ウッソォー。 期待したね。 クレア するに決まってんだろっ!! 桃馬 でもいい感じなのは本当。 クレア マジンガー? 桃馬 Z。 悠斗 ちょっと貸してみたまえ。 ガチャン!! 桃馬 あ。 悠斗 ・・・・・・おい。 雪鵠 客席から きゃああああああああああああ!!! 悠斗 な、どうしたんだ!? 悠斗上手にはける。 クレア こ、これは何原人の声だっ!? 桃馬 雪鵠さんの悲鳴だろ!! 横に名前付いてるんのが見えんのか! クレア あ、本当だ。 どうしたんだろね雪鵠原人。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第四幕【クレア・雪鵠・桃馬・悠斗】 -------------------------------------------------------------- 雪鵠・悠斗・機長板付き 道化 【溶明】 クレア、桃馬下手よりはいる。 クレア どうしたのー? 雪鵠 そ、そこ・・・。 機長が・・・。 悠斗 死んでるんだ・・・。 クレア えっ!! 悠斗 見ないほうがいい・・・。 酷いもんだ・・・。 クレア みのもんた・・・。 桃馬 一体誰がそんなことを・・・。 悠斗 ぼ、僕じゃないぞ!! 雪鵠 わ、私だって! 桃馬 オレもだ。 クレア 絶対にノゥ!! 悠斗 そういえば・・・聞いた事がある。 クレア 知っているのかテリーマンっ!! 悠斗 悪魔が住むと言われている無人島があるとか・・・。 地元の漁師は噂を恐れて近づかないとかなんか・・・。 桃馬 ここがそうだっていうのか? くだらねぇ、人間を殺すのは人間だろ! クレア 野生の猛獣が悪魔扱いなのかもよ。 雪鵠 そ、そんな・・・。 クレア それに・・・。 悠斗 ? クレア この島に、私達以外に人がいるのかも・・・。 悠斗 ・・・なるほど、それも考えられるな。 桃馬 ケッ、ならこんな島とっとと出ちまおうぜ。 悠斗 脱出と言っても無計画にそんなことをしたら全滅だ。 僕達はともかく女性が2人もいるんだぞ? クレア おお、久々に女性扱いされたぞ。 桃馬 じゃあ、どうしろってんだよ!! 悠斗 大人しく救助を待つ。 それしかないだろう。 桃馬 ・・・。 クレア 通信機、がんばっておくれよ。 桃馬 あ、あぁ。 雪鵠 通信機? クレア 作ってるんだって。 雪鵠 わ、私何か使えそうなものがないか探してきますね! 桃馬 1人では危険だ、僕も行こう。 クレア 私達は寝床を作って交代で見張り、いいね? 悠斗 あ、ああ。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第五幕【クレア・雪鵠・桃馬・悠斗・月奈】 -------------------------------------------------------------- 雪鵠・桃馬板付き 道化 【溶明】 雪鵠 どうですか? 桃馬 まだ。 雪鵠 そうですか・・・。 あ、これ夕飯らしいです。 桃馬 サンキュ。 って多くないか? 雪鵠 私の分も入ってますから。 桃馬 は? 雪鵠 私はスッチーですからお客様優先です。 まだフライトは終わってないんですよ。 桃馬 これも職業魂か? 雪鵠 まぁ・・・というか。 私が元気でもみなの役に立てるわけでもないですので。 桃馬 たしかにな。 雪鵠 うぅ・・・はっきり言わないでくださいよ・・・。 桃馬 自分で言ったんじゃねぇか。 雪鵠 それはそうですけど・・・。 桃馬 ・・・・・・なんだ? 雪鵠 へ? 桃馬 変なにおいがしないか? 雪鵠 そういえば・・・。 クレア下手より入る。 クレア おーい、悠斗さんしらね? 雪鵠 見回りらしいですよ。 クレア あれ、イオウ臭くね? 桃馬 あぁ、イオウだったのか。 クレア 結構匂うけどな。 雪鵠 ずっとここに居たから慣れちゃったんでしょうか。 桃馬 さて・・・休憩もかねて散歩でもするか。 雪鵠 ついでに悠斗さん探しに行きましょう。 桃馬 付いてくんなよ。 雪鵠 何いってるんですかこんな時に。 桃馬、雪鵠上手にはける。 クレア あぁ、あっしの携帯が変わり果てた姿に・・・。 ・・・これで上手くいかなかったら訴えるぞ。 ちょいテストっと・・・。 ガチャン!! ・・・・・・。 しーらね。 客席より 月奈 もしもし、クレアさんですか!? クレア うわ、繋がったんか? え、月奈か? 無事だったんか。 月奈 そういうクレアさんは無事なんですか? 今何処です? クレア 無人島。 月奈 はぁ・・・なんていうか、相変わらずの妙運ですね。 クレア 変な造語作るなよ、さっさと救助よこせ。 月奈 あ、はいもちろんですけど。 一つお伝えしなきゃいけない事があるんです。 クレア どうした? 月奈 無人島には何人居るんですか? クレア あっし含めて5人を確認してる。 月奈 その中に、甘いマスクのカクテル仮面が居ます! クレア へ? あの新聞に出てた奴? 月奈 そうです、気をつけてくださいよ。 そいつ殺人も犯してるらしいんです。 クレア そいつの仕業かしらんが一人やられたな。 月奈 うわぁ・・・。 クレア だからさっさと助けにこんかい。 月奈 クレアさんが犯人見つければいいじゃないですか。 クレア 休日ですから。 月奈 そうですか・・・。 その無人島はどの辺にあるんですか? クレア 星の位置から考えて・・・。 月奈 そんな特技持ってないでしょう。 クレア まぁ適当に探してくれ。 この辺に無人島なんてそう多くはないだろうからね。 月奈 わかりました、すぐ鳳晴さんに連絡しますね。 クレア あいつ関係してんの? 元気そうだった? 月奈 ええ、相変わらずでしたよ ツーー、ツーー。ブチッ。 クレア 切れたし! 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第六幕【クレア・雪鵠・桃馬・悠斗・悪魔】 -------------------------------------------------------------- 雪鵠板付き 道化 【三日目】 【無人島、崖】 雪鵠 うわぁ・・・。 これは落ちたら助からないね・・・。 クレア上手より入る。 クレア こんな崖際で何してるの? 雪鵠 救助が来てないか探しているんですよ。 クレア パラシュートで遊ぶのかと思った。 雪鵠 こんな時にそんな事しませんよ・・・。 クレア えー、楽しそうじゃん。 余ってるパラシュートってあといくつ? 雪鵠 クレアさんがリュックにしちゃったんであと2つです。 クレア 本当、早く迎えに来て欲しいよね・・・。 そろそろ食料も足りなくなってきたし・・・。 それに1,5倍が終わっちゃう・・・。 雪鵠 は、はぁ。 それにしても、あれも心配ですよね。 甘いマスクのカクテル仮面が この島に居るかも知れないんですよね。 クレア あぁ、うん。 悠斗、上手より入る。 悠斗 くそっ・・・くそっ・・・。 クレア あれ、悠斗さん? 悠斗 あ、ああぁ・・・やぁやぁ。 クレア なんかどんどん集まってきたな。 悠斗 そんな事より、変なものを見つけたんだ。 雪鵠 変なもの? 悠斗 罠だよ。 クレア 罠? 悠斗 あぁ、やっぱり僕達の他に誰か居るんだろうね。 雪鵠 じゃあ・・・その人が機長を!? 悠斗 そうとしか考えられないね・・・。 雪鵠 何処にその罠は? 悠斗 こっちだよ。 悠斗、雪鵠上手にはける。 クレア やれやれ・・・。 道化 ある〜晴れた〜のこと〜。 クレア お、もしもし? 月奈 あ、繋がった。 クレアさんですか? クレア おうおう、昨日みたいにすぐ切れるとあれだし さっさとすませようか。 月奈 あ、はい鳳晴さんと代わりますね。 鳳晴 よう。 クレア 悠斗、桃馬、雪鵠ってのが一緒にいる面子。 鳳晴 待ってろ、今調べる・・・。 クレア まだー? 手短にね。 鳳晴 おk、手短にいく。 悠斗、旅行マニア、趣味多し。 桃馬、過去に一度同じように遭難 雪鵠、スッチー、以下略。 クレア 桃馬さんの過去に遭難ってのは? 鳳晴 友人とヨットで出かけてそこで遭難した。 生きて帰ってきたのは彼だけだ。 あと、その島は大体目星がついた。 明日には付けると思う。 クレア おお、マジョル? 鳳晴 マジョリカ。 ツー、ツー、ブチ。 クレア よし、いい切れ方だっ! 桃馬上手より入る。 桃馬 あれ、クレアさんだけかい? クレア あー、うん。 桃馬 ちょっと携帯貸してくれるかな。 クレア あ、ほいよ。 桃馬 どうも。 客席から 悪魔 ・・・デビルイヤーは地獄耳・・・。 クレア ・・・? あれ? 変な声聞こえなかった? 桃馬 ・・・? いいや? クレア おかしいな・・・。 桃馬 二人はどこへ? クレア なんか、罠見つけたーとか言ってた。 桃馬 罠? ちょっと行って来るよ。 クレア うぃ。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第七幕【クレア・悪魔】 -------------------------------------------------------------- 道化 【溶明】 クレア下手より入る クレア おかしいな・・・ あの声この辺から聞こえた気がするんだけど・・・。 この洞窟からか? 悪魔上手より入る。 悪魔 デビルウイングは空を飛びってのはよくわかる。 デビルビームは熱光線ってのも筋が通ってる。 でもよ、デビルチョップはパンチ力ってのはどういう事だ!! チョップとパンチは別物だろうが・・・! 腹立つぜ、クソッ、クソッ、クソッ!!! クレア おいっす、あんた誰? 悪魔 ふっふっふ、知りたいか? クレア な、なんだってー!! 悪魔 まだ何も言ってない! 私は悪魔なのだよ。 クレア 悪魔?  悪魔 ちゃんと悪魔っぽく歌ってただろ。 クレア 歌じゃなくてグチだけどな。 悪魔がなんでこんなところにいるの? 悪魔 近所の漁師から話は聞かなかったのか? クレア 確か悪魔の棲む島だとか・・・。 悪魔 だから、ここオレの家。 クレア 普通に住んでんのかよ!! 悪魔 そっちこそ何故こんな辺鄙な島にいるのだ? クレア うっかり遭難しちゃってさ。 悪魔 そいつはまずいな、早く逃げた方がいい。 クレア 何で? 悪魔 この島、もうすぐ噴火するよ? クレア 噴火・・・噴火!? 悪魔 だから折角船襲って人近づかないようにしたのに・・・。 クレア もうすぐって? 悪魔 うーん・・・あと30分くらい? クレア ブハッ!! え?マジで!? 悪魔 うん、ゲロマジ。 クレア ちょ、どうすっぺ!どうすっぺ!! 悪魔 おや・・・デビルアーイ!! うむ、救助船来てるよ? クレア おお、ナイスタイミング!! 悪魔 急いだ方がよいぞー。 クレア あんたはどうすんの? 悪魔 オレはあれだよ、マグマ浸かってゆったりする。 クレア あぁ、悪魔だもんね。 悪魔 悪魔だからな。 クレア デ、ビール! 悪魔 いいからはよ行け。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第八幕【雪鵠・悠斗・桃馬】 -------------------------------------------------------------- 雪鵠、悠斗板付き 道化 【溶明】 雪鵠 この罠・・・このバックを持つと動作する・・・? 悠斗 どうやら動物ではなく、人間に向けられたものらしいね。 桃馬、下手より入る。 桃馬 ん、ここか。 これが罠か? 一体誰が・・・。 悠斗 さぁ、でも作るには相当手先が器用じゃないとダメじゃないか? 例えば、無線作れちゃったりな。 桃馬 何が言いたい? 悠斗 はっ、決まってるだろ? あの機長を殺したのもお前だろ! 桃馬 んな翔子、いや証拠はどこにある? 悠斗 何でそんな冷静なんだお前はっ! 桃馬 そこ突っ込む場所じゃねぇだろ。 悠斗 そうやって冷徹に人の良い機長を殺したんだろ! 雪鵠 ちょっと、彼はそんな事する人じゃないわ! 悠斗 何だと、僕の言うことが信じられないのか!? あの、超有名な大学に主席で入学し、 道化 延々と自分の学歴自慢をしています。 しばらくお待ちください。 30分後 悠斗 と、ここまで素晴らしい学歴の僕の言うことが信じられないのか!? 雪鵠 へぇー、そうなんですかぁ? 桃馬 でも、納豆もいいらしいよ? 悠斗 雑談するなぁぁぁ!!! 道化 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! 雪鵠 な、何の音!? 道化 ドゴーン!! 悠斗 な、噴火している! 桃馬 あれ、溶岩か? 雪鵠 森が燃えてもますよ! こっち来てますよー!! 悠斗 逃げよう! とりあえず海まで行けば!! 桃馬 火の回りが速い・・・走っても間に合わないぞ。 雪鵠 あ・・・そうだ・・・。 パラシュートで崖を下ればすぐですよ! 悠斗 おお、いいアイディアだ! 桃馬 ちょっと待ってくれないか? 悠斗 なんだ、こんな時に。 桃馬 いや、逃げるのには同意なんだが。 一つはっきりさせたいことがあってな。 さっきお前、人のいい機長と言ったよな? 何故話してもないのに人のいいってわかるんだ? お前が会ったのは死体になってからだろ? 悠斗 あ、いや・・・ほら、機内放送とかで・・・。 桃馬 席に付けカスども。 これが最後の台詞だが? 悠斗 ・・・・・・。 桃馬 お前は機長に会ったんだよな? 機長を殺す前になっ!! 悠斗 う、動くんじゃねぇ! 雪鵠 キャア!! 悠斗 この女殺すぞ! 桃馬 む・・・。 悠斗 オラァ!! 悠斗、桃馬に何かスキル。 雪鵠 桃馬さん! 桃馬 ぐぅ・・・。 雪鵠 どうしてこんなことするんですか! それに何で機長を!! 悠斗 簡単なことだよ・・・。 5人居たら食料がもたねぇじゃねぇか。 雪鵠 なっ!! 悠斗 前も同じ様にして生き残ったからそれをまたやっただけだ。 残りもゆっくりと消してくつもりだったが手間が省けたぜ・・・。 雪鵠 こ、この人でなし!! 悠斗 おら、行くぞ、さっさと歩け!! 雪鵠 キャッ!! 悠斗、雪鵠下手にはける。 桃馬 くそ、油断した・・・。 中々やるな、天才君。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第9幕【雪鵠・悠斗・桃馬】 -------------------------------------------------------------- 道化 【無人島、崖】 雪鵠、悠斗上手より入る。 悠斗 パラシュートはあといくつあるんだよ。 雪鵠 ふ、二つですけど・・・。 悠斗 さっさとよこせ、死にてぇのか!! 雪鵠 い、嫌です!! 悠斗 は、じゃあ死にな。 って、ここにあるじゃねぇか・・・。 雪鵠 あ、それは!! 桃馬上手より入る。 桃馬 ちょっと待ったぁ!! 悠斗 何!? 桃馬 随分口が悪くなったなぁ、おい。 悠斗 なんだ手前、また殴られたいのか!? 桃馬 そいつを放しな。 悠斗 正義の味方気取りか? 桃馬 職業魂。 悠斗 はぁ? 桃馬 職業柄、やりたいことを何でもやってきた。 人身売買やってるクソは家ごと吹っ飛ばしてやったし 麻薬売りさばくアホには鉛玉をプレゼントだ。 雪鵠 え・・・。 悠斗 な、何言ってやがるお前・・・。 桃馬 知ってるか? ファッション怪盗の相棒は、義賊と呼ばれたこともあったが その実、ただむかつく奴をぶっ飛ばしてる自己中のガキなんだぜ? 悠斗 な、何・・・? お前まさか!! 桃馬 そういうこった、冥土の土産に覚えておきな。 甘いマスクのカクテル仮面とはオレのことだっ! 道化 天の声「締まらねぇ名前だなぁ」 桃馬 さぁ、お仕置きの時間だ・・・。 悠斗 それがどうした。 こちとら毎日真面目に体鍛えてんだよ・・・ 返り討ちにしてやらぁ!! 殺陣 悠斗 ち、ちくしょう・・・。 桃馬 あの世へ行きな。 雪鵠 待って下さい! 殺すなんてそんなことダメです!! 桃馬 どっちにしろパラシュートはあと2個しかないんだろ? 雪鵠 それでも、ダメです! 悠斗 へ、へ・・・そうさ! 俺は将来医者になって沢山の人の命を救うんだ・・・! 世の中の為に死ぬのはお前達の方が言いの決まってる! 桃馬 奴はああ言ってるが? 悠斗 ははは、このパラシュートでおさらばだ!! じゃあな! 雪鵠 待って! 駄目です!! 悠斗 ああああああああああああああああああ!!! 悠斗蝶の羽 雪鵠 それの中身はクレアさんの私物なんです!! 桃馬 ・・・マヌケな最後だな、おい。 雪鵠 そんな・・・。 桃馬 気にするな、お前のせいじゃない。 雪鵠 ・・・彼に少しでも 医者として人を助けたいという心があったなら こんな事にはならなかったでしょうに・・・。 桃馬 さて、俺たちも逃げないとな。 雪鵠 私はいいです。 桃馬 は? 雪鵠 だって私が使ったらクレアさんの分がないじゃないですか。 桃馬 職業魂? 雪鵠 あー、はいそんな所ですね。 桃馬 やれやれ・・・アホだな。 雪鵠 最後まで客を守ろうとした機長に殉ずる感じで。 道化 ババババババババババババ 雪鵠 ふぇ!? 桃馬 んじゃあ、俺は行くわ。 雪鵠 ヘ、ヘリコプター!? 桃馬 仲間が迎えに来たからよ・・・。 雪鵠 あ・・・。 桃馬 またな。 雪鵠 あの・・・ま、また会えますか? 桃馬 無理に決まってんだろ。 雪鵠 うぅ、まぁそうですよね・・・。 桃馬 まぁ、あんたが知らないうちに会ってるかもな。 あばよっ! 桃馬上手にはける 雪鵠 ・・・なんだ 職業とか関係無しにいい人じゃないですか。 さて、逃げますか。 クレアさん大丈夫かな・・・。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- エピローグ【クレア・月奈】 -------------------------------------------------------------- 道化 【クレア=ラシル 葬式】 クレア下手より入る クレア あー、疲れたー。 ただいまー。 月奈 うわぁー!!JOJOが生きてるー!! クレア うるせぇ、こちとら疲れてんだよ。 場所直せ場所。 月奈 ええー、反応薄いなあ・・・せっかく クレアさんが好きそうなネタで迎えてあげたのに 道化 【クレア迷探偵事務所】 月奈 しっかし前代未聞ですよね・・・ クライマックスに主人公が一秒も出てこないとか。 クレア あ、そういえばそうじゃん! どういう事だよ! 責任者でてこい! 月奈 そんなこと言ったら私なんてどうなるんですか・・・。 っていうかクレアさん クレア 何さ 月奈 事件起きてもわざと放置してたでしょ・・・。 クレア 当然だろ。 月奈 はぁ・・・やっぱり。 クレア ちゃんと飛行機の中で断っただろ! 事件起こってもなんもせんって! 月奈 それはそうですけど・・・。 クレア そもそも依頼もされてないんだから 解決したって得る物なにもないだろ。 月奈 何ていうか・・・ 探偵の風上にも置けない人ですね・・・。 事件起きたら解決するのが探偵でしょう!? クレア うるせぇ、エビフライぶつけんぞ。 月奈 はぁ・・・まぁ今に始まったことじゃないですね。 クレア そうそう、それにさ。 事件が起こってそれを解決できるのが一人だけなんて そんなのおかしいだろ? 誰にだって誰かを救うことはできるってことさ。 月奈 クレアさん・・・ 奇麗事言ってもクレアさんはサボってただけですけどね。 クレア 当然だっ! 道化 【終劇】