黒猫  主人公 うりん 大隊長 クレア 艦長 アリス ロボ子 月奈  オペレーター LUNA  敵 -------------------------------------------------------------- プロローグ【黒猫・うりん】 -------------------------------------------------------------- うりん板付き。 道化 【大隊長室】 うりん 入りたまへー。 下手より黒猫入る。 黒猫 失礼します。 うりん 黒猫ー・・・。 言いにくい事なんだけどー・・・。 黒猫 はい。 うりん ・・・。 ・・・・・・今日はいい天気だね。 黒猫 え・・・っと、大雨ですけど。 うりん 私は雨がいい天気なの!口答えしないの! 黒猫 そうですか。 うりん プラスチックの再利用でシャツが作れるらしいよ! 黒猫 それはすごい。 うりん 花粉症って実際の・・・。 黒猫 大隊長。 うりん ううっ。 黒猫 さっさと用を言ってくださいよ。 うりん じゃあ言うけどさ・・・怒らない? 黒猫 怒りませんよ。 うりん 撃ったりしない? 黒猫 多分撃ちませんよ。 うりん 息しない? 黒猫 息はします。 うりん ・・・えっとね。 黒猫 何か問題でも? うりん エメルドって聞いたことがある? 黒猫 えぇ、最近設立された組織だとか。 うりん 君、本日付けでそこの所属に異動。 黒猫 バキューン。 うりん バキューン危ないって! 撃たないって言ったのに!! 黒猫 いい加減にしてくださいよ・・・。 異動異動って・・・毎度毎度ー!! うりん 仕方ないよ、仕事だし。 黒猫 仕事・・・。 下水路掃除は軍の仕事なのだろうか・・・。 うりん 今の所はそれが仕事なの〜? 黒猫 地獄のような臭さですよ!? その前の所は高官の将棋の相手っ! その前は、ナイスガイリサーチ! 自分で言うのもなんですが俺の仕事ではありませんっ! 特に最後っ! うりん 君、この軍の五指に入るもんねぇ。 黒猫 俺は自分の大切な人々を守りたくて軍に入ったんですよ。 うりん 知ってるよ。 黒猫 普通の仕事はないんですかっ!? うりん 私だってさせたくてさせてる訳じゃないんだよ? 君すぐ撃つから怖いし。 黒猫 大隊長、飾りみたいなもんですもんね。 うりん そんなことない!ちゃんと仕事してるよ!? 秘書がねっ!! 黒猫 訂正。 飾りみたいじゃなくて、飾りでしたね。 うりん オシャレさんですから。 黒猫 飾りの意味が違うっ!! どうせエメルドってのもまともな所じゃないんでしょう? うりん そんな事ないよ! 今度こそ普通だよ! 多分っ! 黒猫 多分かよ。 ・・・でも下水よりはましか・・・。 うりん いやちゃんと普通の所だって。 黒猫 ・・・本当ですかぁ? うりん ・・・受けてくれる? 黒猫 ・・・わかりましたよ。 うりん ホント?ホントにホント? 黒猫 じゃあやめます。 うりん ありがとー!!今度おごってあげるよ!! 黒猫 無視かよ。 うりん それじゃあこれ、よく読んどいて。 黒猫 では、失礼します。 うりん またね。 黒猫下手より掃ける。 うりん ふっ・・・ちょろいもんだに・・・。 エメルドに異動・・・黒猫も災難だねぇ〜。 ・・・殺されるな。 防弾チョッキどこ置いたっけな。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第一章【黒猫・クレア・アリス】 -------------------------------------------------------------- 黒猫板付き。 道化 【エメルド本部】 黒猫 ここがエメルドか・・・ 一見まともそうだが果たして・・・。 クレア・アリス上手より入る。 クレア あなたが黒猫さんですね。 黒猫 はっ、本日付でこの隊に配属されました黒猫です。 クレア 私はこの本部の責任者のクレアです。 隊長、もしくは艦長と呼んでください。 黒猫 艦長・・・? 何か艦があるんですか? クレア いえ、趣味です。 黒猫 しゅ・・・趣味・・・。 クレア 貴方は特殊部隊に配属となります。 よろしくお願いしますね。 黒猫 りょ・・・了解しました。 クレア 部隊は、貴方以外全員女の子ですよ〜。 黒猫 はぁ・・・。 クレア 羨ましいですね〜。 今回、誰も出演しませんけどね〜。 で、こちらはアンドロイドのアリスです。 黒猫 アンドロイド!? クレア そうです、私のサポートを担当しています。 生体パーツを多様していましてほとんど人間と変わりません。 黒猫 ・・・すごい技術力ですね。 ま・・・まともだっ! クレア まとも? うふふっ、どんな所を想像していたのかしら? 黒猫 失礼しました。 なんせ今までいた所がまともじゃなかったもので。 クレア ふーん、どんな所だったのかしら。 アリス、挨拶して。 アリス はじめまして黒猫さん。 私はアリスです。 好物はミカンとウズラのタマゴ。 趣味は・・・ん。 艦長、入電です。 クレア 繋いで。 アリス こちらレッド1、これより目標を攻撃します。 レッド2よりレッド1へ、さっさと片付けて帰ろうぜ。 おう、そうだな・・・ ・・・おい!あれを見ろ! な・・・なんだあれは! 馬鹿な・・・攻撃が効いてないだと・・・。 う・・・うわあああああああああ!! ザザザザザザザザザザザザザザザ。 ・・・というように 噛ませ犬ゴッコです。 黒猫 今の趣味だったのっ!? アリス 色んな声も自由自在・・・。 ・・・一緒にやる? 黒猫 やりません。 それで艦長、私の任務は・・・。 クレア はい、説明します。 今から話すことは極秘事項なので他言しないように。 黒猫 了解しました。 アリス 黒猫さん、この国は世界的に見ても平和と言えますよね。 黒猫 はい、ここ数十年戦争が起こってないです。 アリス ・・・実は5年前 正体不明の敵から攻撃を受けているのです。 黒猫 そうなのですか? 何故発表されなかったのですか? クレア ボロ負けしたからよ、軍のメンツに関わるからね。 黒猫 そうなんですか!? クレア えぇ、何故かそれ以来敵は姿を現していないけどね。 黒猫 敵って何なんですか? クレア 奴らは・・・「ラツヤナヤ」 私は個人的にそう呼んでいるわ。 黒猫 個人的にっ!!? クレア 逆から読むと「ヤな奴等」になるのよ。 黒猫 だからどうしたっ!!! クレア 申請したんだけど通らなかったわ。 黒猫 そりゃそうだろっ!!! クレア このエメルドは 再来が予想されるヤな奴等に、対抗するための組織なのです。 黒猫 そ・・・そうなのですか! ・・・まともだ・・・まともだよう・・・。 アリス ・・・? 黒猫さん、何故泣いているんですか? 黒猫 THE感動。 クレア それじゃあ君には、ある機体のパイロットになってもらいます。 黒猫 はいっ。 アリス 巨大ロボットの。 黒猫 え゛。 クレア アリス、資料お願い。 アリス はい。 アリス上手よりはける。 黒猫 ・・・。 きょ・・・巨大ロボット・・・? ・・・。 ・・・え?ギャグ? クレア ? ギャンはありませんよ? 黒猫 え、いや、えっと・・・。 アリス上手よりはいる。 アリス はい、どうぞ。 クレア それじゃあ今から幾つか機体を紹介するから。 その中から乗りたいの選んでいいよ。 黒猫 は・・・はぁ・・・。 クレア それじゃあ紹介するわ・・・。 これが私達が作り出した・・・ 戦闘用巨大ロボット初号機。 通称、歩く棺桶よ。 黒猫 なんですかその不吉極まりない通称はっ!! クレア それは追々説明するわ。 黒猫 すいません、質問してもいいですか? クレア はい、なんですか? 黒猫 なんで人型なんですか? クレア なんで人型じゃだめなの? 黒猫 人型ロボットなんて、非効率この上ないと思うんですけど。 アリス ヤな奴等が使っていた兵器が人型ロボットだったんです。 黒猫 ほぉ・・・それはすごいですね。 それにボロ負けしちゃったんですか。 クレア それで上層部が躍起になっちゃってねー。 黒猫 はぁ・・・。 クレア どう、この機体は? 黒猫 どうと言われても・・・。 アリス 実はこの機体には一つ欠陥があるんです。 黒猫 なんですか? クレア 転んだだけで、搭乗者が死ぬの。 黒猫 却下却下あああぁぁぁ!! 致命的じゃないですかっ!!! クレア いやさ、考えてみたら簡単な事なんだけどさ。 ロボットが転倒する時の衝撃ってさ、大体 搭乗者が搭乗席の高さから落ちるのと一緒なんだよね。 黒猫 考えなくてもわかるでしょうよっ!! かなり当たり前なことですよ!! クレア アニメとか見てると大丈夫な気になっちゃって。 黒猫 なるなあぁぁ!! アリス 開発者のコメント。 「これじゃあ歩く棺桶だな。」 黒猫 なるほど、っておいっ!! クレア 嫌? 黒猫 絶対嫌ですっ! アリス では次の機体です。 クレア 戦闘用巨大ロボット二号機。 通称、歩く棺桶MK−Uよ。 黒猫 却下。 アリス 説明・・・聞かないの? 黒猫 聞きたくもないわっ!! クレア じゃあ次、歩く棺桶ダブルゼータ・・・ 黒猫 歩く棺桶シリーズはもういいですっ!! クレア そう? じゃあ違うのを。 アリス 歩く棺桶シリーズの欠点を補った 戦闘用巨大ロボット12号機。 その名もウォーキングコフィン。 黒猫 今度はまともそうですね。 クレア 歩く棺桶の失敗の原因は搭乗席の高さ。 ですので搭乗席を低い場所にしました。 黒猫 ほぉ。 クレア 見かけはほとんど戦車と変わりません。 ですが、キャタピラの代わりに・・・。 黒猫 代わりに? クレア 二足歩行用の足がついています。 黒猫 本当にウォーキングなのかよっ!! 足の意味はっ!?ねぇ意味はっ!? アリス 更に低さを徹底して、登場席がつま先にあります。 黒猫 絶対酔うだろそれっ!! アリス あと、かなり重いので・・・徒歩の方が速いですね。 あと見てくれもかなり間抜けです。 黒猫 見事に狙い撃ちされますね。 アリス ちなみにコフィンの意味は棺桶です。 黒猫 結局歩く棺桶なのかよっ!! クレア じゃあ次行きましょう。 黒猫 もう是非も聞かないんですね。 アリス 戦闘用巨大ロボット14号機。 通称、ダンボールハウス。 黒猫 ・・・もう嫌な予感しかしないです。 アリス 移動速度の向上のために装甲を薄くしました。 そのため投石でも破られます。 黒猫 却下。 クレア まぁ私も死んでも乗りたくないな。 黒猫 そんな物を紹介するなぁぁぁ!!!! とうかまともな物はないのかっ! その中から適当に選んでくれていいよ! アリス 今まで紹介したものが比較的まともといえますが。 黒猫 え゛。 アリス ・・・本当に 本当にこの中から選んでよろしいですか・・・? 黒猫 ・・・。 ・・・普通の戦車とかないんですか? アリス ありません。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第二章【黒猫・クレア・アリス】 -------------------------------------------------------------- クレア・黒猫板付き 道化 【エメルド本部・廊下】 クレア それじゃあずっと下水掃除なんてしてたの? 黒猫 そうなんですよ・・・。 クレア へぇ・・・上層部の考えることはわからないわね。 黒猫 そうですよねぇ・・・。 ここの兵器達も何考えて作ったのかわかりませんけどね。 こんなことするために軍に入ったんじゃないっての・・・。 クレア クロス君には理想があるんだね。 黒猫 そりゃあまぁ・・・。 艦長はどうして軍に入ったんですか? クレア 私は・・・色々あるけど一番はあれかな 黒猫 なんですか? クレア 軍って色々特典あるじゃない。 黒猫 へぇ・・・? クレア 相手が悪人ならボコボコにしても問題ない所とか。 黒猫 問題大ありですよっ! クレア そうなのぉ? 黒猫 そりゃそうですよ・・・節度は必要ですよ。 クレア でもさぁ、クロス君にもいない? 思いっきりぶん殴りたい奴とか。 黒猫 いますよ、大隊長とか、大隊長とか。 あとは・・・あ、大隊長だ。 クレア そ・・・相当恨みがあるのね・・・。 黒猫 艦長もいるんですかそういう相手。 クレア そりゃあいるわよー、あひゃひゃひゃひゃ。 黒猫 そ・・・そういうのには程遠いように見えますけどね。 っていうかもっと真面目にやろうとか そういう風には考えないんですか? クレア そんなの適当でいいのよー。 黒猫 適当って・・・。 一応部下の命を預かる身としてですね・・・。 クレア 真面目にやろうとやらまいと、人間死ぬときゃ死ぬのよ。 黒猫 ・・・・・・聞き捨てなりませんね。 クレア そりゃあ最善は尽くすけどさ。 そういうのを超えたもんってもんは存在するのよ。 黒猫 指揮官としてそういう発言はどうかと思いますよ・・・。 クレア ・・・。 黒猫 ・・・。 すいませんが クレア は、はい!? 黒猫 いったん本部に報告に戻ります。 クレア あ、はいわかりました。 黒猫 失礼します。 黒猫下手よりはける。 クレア はうぁ・・・。 アリス下手より入る。 アリス 黒猫さん帰られました。 クレア 知ってるー。 アリス ・・・また余計な事言ってましたね。 クレア 聞いてたの? あー、怒らせちゃったよー。 そんなつもりじゃなかったんだけどな・・・。 アリス 長はいつも一言多いですからね。 クレア 人間正直が一番さベイビー。 アリス ・・・。 ・・・思いだしちゃったんですか? クレア ・・・うん。 黒猫君、父さんにそっくりだよ。 真面目な所とかが特に。 ・・・まぁ 次会うときは変なこと言わないように気をつけるよ。 アリス 次があればいいですけどね・・・。 艦長のせいでストライキとか・・・ クレア あーもう!嫌な事いわないでよー! ・・・。 ・・・うわー、すっごい不安になってきた。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第三章【クレア・アリス・月奈】 -------------------------------------------------------------- 月奈板付き。 道化 【食堂】 月奈 私は私はオペレ〜タ〜♪ 素敵で無敵なオペレ〜タ〜♪ レア下手より入る。 月奈 必殺技は〜オペレーターブラスト〜♪ アリス ・・・何やってるの? 月奈 いやー、暇でねー。 暇すぎて暇すぎて、くるくる回ってたら バターになっちゃったよ。 アリス なんの昔話ですか。 暇・・・ですか、うらやましいな。 私は仕事が山積みだから。 月奈 私にも仕事は一応ありますよ〜。 まぁ、ほとんど終わっちゃいましたけどね〜。 アリス 私のは警備や警戒とかだから終わりは無いの。 月奈 へぇー。 そんなこともしてるんですか。 アリス うん。 こないだ二丁目の痴漢捕まえた。 月奈 マジで!? ずいぶん細かい所まで守ってるんですねエメルドは・・・。 アリス エメルドのキャッチフレーズが ご町内の平和を守る、だそうです。 月奈 範囲狭っ! アリス 駄菓子屋で万引き! エメルド出動! みたいな。 月奈 それは嫌すぎる・・・。 クレア下手より入る。 クレア あー、お腹減ったー。 月奈 お疲れ様でーす。 クレア あれ、珍しいコンビだね。 アリス そうですか? 月奈 結構話しますけどねぇ。 アリス 確かに艦長の前ではあまり話しませんね。 クレア そっか。 月奈 しっかし奴等もなんでここにしか攻めて来ないんですかねぇ。 アリス 目的どころか、何処から来てるかすら不明だから。 月奈 ほぇ〜。 アリス ・・・知らなかったの? 月奈 いやぁ、ミーティングとか大体寝てるから。 クレア うぉいっ! 月奈 だってどうせ配布された資料読むだけじゃないですか。 クレア いやいや、そういう問題じゃないぞ。 アリス ・・・私も今度から寝よう。 クレア ゴルァ! 月奈 それじゃあ、私は残った仕事片付けちゃいます。 クレア ・・・しっかり頼むよ。 月奈 でわわー。 月奈下手よりはける。 クレア おばちゃん、ざる蕎麦大盛りで。 アリス 艦長。 クレア なあに? アリス 敵はいつ来るんでしょうかね。 クレア さぁ・・・。 そろそろ来るんじゃないかと私は思ってるけどね。 アリス 艦長は変わりましたね。 クレア 昔は復讐の事しか考えてなかったからね。 アリス 今じゃ予習復讐みたいなギャグも言えるように・・・。 クレア いやいやいや!! そんな寒いの言った覚えないよ!? アリス ニヤソ。 クレア まぁ・・・一つだけ言えるのは そうだね・・・今まさに、この瞬間にも 奴等が襲撃してくる可能性があるってことだよ。 アリス ですか・・・。 月奈 客席から 警報!警報!襲撃です!! クレア マジでっ!? アリス (アリスさんご自由に注文をどうぞw 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第五章【黒猫・うりん】 -------------------------------------------------------------- うりん板付き。 道化 【大隊長室】 うりん ふんふふ〜ん。 ・・・。 ・・・この気配は・・・。 シャアが来るっ! 黒猫下手よりはいる。 黒猫 やぁ大隊長、いい天気ですね。 うりん お・・・落ち着いて、今日は大雨だよ? まて、落ち着いて、落ち着いて話し合えば分かり 黒猫 ズキューン。 うりん あぶ、あぶないって、死ぬ死ぬ!! 黒猫 死んでしまえ。 うりん いやぁ・・・ もう少しモミアゲが短かったら死んでいたよ・・・。 黒猫 なんなんだあの部隊はっ! 変なロボットや、変な隊長や、変なアンドロイドは! 何から何までまともじゃないぞっ! うりん まぁ落ち着いて。 あそこの部隊は素晴らしいよ? 何より基地が駅から徒歩5分。 黒猫 帰れっ!! 私は真面目にしているのに あそこの隊長ときたらふざけた事を・・・ 何がラツヤナヤだっ!! うりん 黒猫、君は少し勘違いをしているよ。 グロテス・・・ 彼女がラツヤナヤと呼んでいる敵は実在する。 黒猫 ! 本当に個人的にそう呼んでたのか!! いや、そんなことよりそれは本当なのですか!? うりん 本当だとも、そしてあの隊長・・・彼女は グロテスの襲来時の数少ないの生き残りなの。 黒猫 !? うりん 彼女はその時、家族を全て失っている。 そしてグロテスの襲来は近い未来、確実に来る。 彼女はその時の為に、全てをかけて準備をしてきた。 それでもくだらない仕事かな? 黒猫 ・・・・・・いえ。 うりん 確かに最近の君への仕事は理解しかねる物ばかりだった。 だけど、それにもきっと何か意味があったはずだよ。 黒猫 そうでしょうか・・・。 うりん ん、電話だ〜。少し待って〜。 ・・・。 なんっばすっとて!? 黒猫、大変だよ!! グロテスが現れて・・・しかもエメルド基地が襲撃されたって! 黒猫 何この急展開!? うりん 君はここで待機しているんだ。 黒猫 いえ、基地に戻ります。 うりん ・・・敵は圧倒的な科学力のグロテスだよ? 今戻っても無駄死にをするだけだと思うけど。 黒猫 大隊長・・・自分は もうすでにエメルドに所属しています。 数時間会話しただけとはいえ仲間が戦っているんです。 自分だけ隠れているなんてできませんよっ! うりん ・・・そっか。 ならなにも言わないよ。 ものはついでだし、屋上のヘリを使いな。 黒猫 ・・・よいのですか? うりん 気にしないで・・・。 私の見せ場だしっ!! 黒猫 ・・・感謝します。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第六章【黒猫・クレア・アリス】 -------------------------------------------------------------- クレア・アリス板付き 道化 【エメルド本部】 クレア あだだだだだっ!!! アリス 応急処置はこの程度が限界です。 クレア うぅ・・・ありがと。 アリス さぁ急ぎましょう。 黒猫下手より入る。 黒猫 艦長、ご無事ですか!? クレア 黒猫君!?どうしてここに!? 本部に戻ったんじゃ・・・。 黒猫 わざわざ帰って来たに決まってるんじゃないですか。 ここまで来るの結構大変だったんですよ? あ・・・艦長、足が・・・。 クレア うん・・・ちょっと崩れたコンクリにね。 折れてるけど大したことないわ。 そんなことより、よく戻って来てくれたわ黒猫君っ! 黒猫 艦長・・・すいませんでした・・・。 俺、艦長をふざけた人だと思ってました・・・。 俺は真面目にやってるのに、なんて酷い人だって・・・。 でも違ったんですね・・・。 艦長も人々を守るために一生懸命だったんですね! クレア いやまぁちょっと、ふざけてたけどね。 黒猫 ふがっ。 クレア アリス、黒猫君をA1格納庫へ案内して。 黒猫 A1格納庫・・・? 先ほどは案内されていませんが? 一体何が!? クレア 行けばわかるわ、私は司令室に向かうから。 アリス しかし艦長、足は・・・。 アルト 折れてたって関係ないわ、這いずってでも辿りつく。 何しろ人手も時間もないんだから! アリス 艦長・・・。 らしくないですね。 クレア うっさいわ! アリス、行きながらでいいから 司令室にエースのメインエンジン機動命令! アリス 了解! ・・・入電。 グロテス、巨大ロボットを戦線に投入。 前の戦いと同じ機体です。 黒猫 艦長、ここは撤退しましょう! クレア いいえ、逃げはしないわ。 黒猫 ですがっ、ここにある機体では太刀打ちできませんよ!? クレア 大丈夫、君がいればなんとかなる。 黒猫 ? クレア 言ったでしょう? さっきはふざけてた・・・ってね。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第七章【クレア・アリス・月奈】 -------------------------------------------------------------- クレア・アリス・月奈板付き。 道化 【エメルド本部・司令室】 クレア 敵の様子は? 月奈 依然進行中! クレア アリス、黒猫君と回線つないで。 アリス 了解。 クレア 黒猫君、聞こえる? アリス あ、はい聞こえます。 クレア 臭いは平気? アリス 臭い・・・?特に感じませんけど。 クレア 操縦席、薬品やらなにやらで結構臭いんだけど。 下水の仕事で悪臭にちゃんと慣れたみたいね。 アリス ・・・! あの仕事に意味があったんですか・・・。 ってかちょっといいですか? クレア なあに? アリス この機体って何なんですか? クレア 私たちの切り札よ。 アリス エース・・・。 でもさっき言ってた、転んだら死ぬとかは・・・。 クレア 大丈夫。 アリス 移動速度とかも・・・。 クレア それも大丈夫。 アリス 装甲とか・・・。 クレア 心配しないで、安心して頂戴っ! GCS作動っ! 月奈 重力制御装置作動! 問題・・・ありませんっ! クレア 続いて全セーフティ解除! 月奈 装甲併走斥力場発生・・・ 十分な強度です! アリス こ・・・これは? 月奈 俗に言う、オーバーテクノロジーってやつよ。 仕組みはわからないけれど、使えるから使っちゃえって感じだから 私も詳しいことは知らないわ。 アリス あの・・・一番気になってることが・・・。 クレア なに? アリス 何でこの機体、俺とそっくりの外装なんですか? 気持ち悪いほど似てるんですけど・・・。 それにいきなり操縦なんてできませんよ!? クレア その機体に主に使われている金属はね。 エルニウム金属と言われる意思ある金属なのよ。 エルニウムはね、貴方を選んだの。 貴方とならどんな敵だろうと負けはしない。 そうエルニウムは判断したのよ。 だから大丈夫、貴方の思考にあわせて動いてくれるわ。 アリス だからって・・・瓜二つな理由がわかりませんけど・・・。 クレア 意思ある金属だから勝手に変形しちゃったの、我慢して。 アリス うわ・・・なんか生き恥・・・。 クレア そもそもROにロボのヴィジュアルなんてあるわけないでしょ? 敵の機体も同じシステムを使ってるから・・・。 スペック的にもほとんど対等なはずだから! アリス って事は敵のロボットもパイロットの姿・・・? クレア そうなるわね。 そろそろ行くわよ。 いい、ロボット同士の戦いは格闘というより 敵の攻撃できない範囲を取り合う陣取り合戦みたいなものなのよ。 高官達とやった将棋を思い出してね! アリス っ! もしかして全部エメルドが手を回してたんですか!? クレア え・・・えっと・・・はい、通信終わりっ! アリス お、おいちょ・・・ブ。 終了しました。 クレア さぁ、エース発進! 援護するわよっ! 左舷弾幕薄い、何やってんのっ! 月奈 左舷? アリス ・・・? クレア あひゃひゃひゃひゃ。 言いたかっただけだから流して。 アリス ・・・大丈夫でしょうか。 クレア 多分ね。 黒猫君がいない時に襲撃・・・。 どうなるかと思ったけど、なんとかなりそうね。 さぁ・・・5年前の落とし前 しっかりつけさせてやるわっ! 月奈 ・・・大丈夫かなぁ。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- 第八章【黒猫・LUNA・クレア】 -------------------------------------------------------------- 道化 【地上・人物倍率数十倍】 ポタで黒猫出現。 黒猫 クレアさん!クレアさん! くそ、通信が切れた。 しかし・・・本当に思ったとおりに動くな・・・。 LUNA上手より入る。 黒猫 あ・・・あれがグロテスの・・・。 LUNA モンク・ブレストファイアーッ!!! LUNA、黒猫に攻撃。FWのスクロール? 黒猫 なめるなあぁぁぁぁ!! 殺陣とかしてください。 クレア 黒猫君!黒猫君! 客席より 黒猫 なんですかっ!今忙しいんですよ! 殺陣しながら。 クレア やっと繋がった・・・そのまま聞いて。 伝える時間なかったけど、普通の攻撃じゃ敵は倒せないの。 黒猫 なんだって!? クレア エルニウムは故障箇所を再生する機能がある・・・! 敵を倒すには一撃で大ダメージを与えなきゃいけないの。 黒猫 それじゃあ一体どうすれば・・・。 クレア エースにはある必殺技があるの。 マイクロブラックホールを拳に乗せて敵に叩き込む・・・ 問答無用の超ド級必殺技・・・阿修羅覇凰拳っ!! 黒猫 どうすれば使えるんですかっ!!? クレア 叫んでください! 黒猫 へ? クレア 技名を叫んでください! 黒猫 何で!? クレア 必殺技だからです! じゃなくて・・・音声入力だからです! お願いします黒猫君・・・私の代わりにそいつを・・・ ぶん殴ってやってください!! 黒猫 隊長・・・・・・了解しましたっ!! クレア 今足止めをっ!! ニュマとか罠とかを敵に。 黒猫 うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! クレア GCSフル稼働!! 行きますよ黒猫君! 黒猫 はいっ! クレア 阿修羅ぁぁぁぁぁぁぁ!!! 黒猫 覇凰拳―――!!! 阿修羅はおーけーん。 同時に敵ログアウト。 黒猫 し・・・消滅した・・・。 クレア ・・・やった・・・。 やったよ父さん・・・。 道化 【暗転】 -------------------------------------------------------------- エピローグ【黒猫・うりん・クレア】 -------------------------------------------------------------- 黒猫、うりん、クレア板付き。 道化 【大隊長室】 クレア ・・・損害は以上です。 うりん ご苦労様でした〜。 っていうかクレアちゃん。 クレア はい? うりん あんなロボあるんなら教えてくれたってよかったじゃない。 おねーさんハラハラしちゃったよ。 クレア 一応機密事項でしたので。 うりん それにしてもでっかい黒猫は見ものだったねぇ・・・。 黒猫 言わないでくださいよ・・・超恥ずかしかったんですから。 クレア とりあえず今回の戦いで こちらに対抗手段があることが示せたので うりん しばらくはちょっかいは出してこないだろうね。 黒猫 平和は守られた・・・ってことですか? クレア ですが、根本的な解決にはなってませんね。 うりん そうだよね・・・グロテスをつぶさない限りはね。 クレア グロテス・・・。 グロテスクからクを抜いてグロテス・・・。 黒猫 ぶはっ!! そんな適当な・・・って もしかして艦長が付けたんですか!!? クレア うん、こっちは通ったの。 黒猫 ・・・。 クレア ちなみにエメルドはエメラルドからラを抜いただけ。 黒猫 想像以上の適当具合だ・・・。 うりん 気にしたら負けだよ黒猫。 クレア そういう訳で黒猫君負けね。 罰ゲームっ!マインドクラッシュッ! 黒猫 はいはい、そうですか。 うりん 今度はグロテスの本拠地を探してこっちから攻め込みたいね。 クレア そうですね。 それじゃあそろそろ失礼したします。 黒猫 あ、そういえば艦長。 クレア なんですか? 黒猫 結局、前の変な仕事は艦長が手を回してたんですか? クレア 今さら隠しても意味の無いことですし・・・。 そうですよ、黙っていてすみませんでしたね。 黒猫 いえ、それはいいんですが。 クレア はい。 黒猫 下水掃除と将棋は分かったんですけど その・・・ ナイスガイリサーチはどういう理由なんです? クレア はぁ? えっと・・・それは私は知らないですけど。 黒猫 え・・・。 クレア それじゃあ私は失礼しますね。 クレア下手にはける。 黒猫 ・・・。 うりん 待て待て待て待て待てっ!! 落ち着け!モチツケ! 黒猫 心配しないでください。 うりん え? 黒猫 今回の一件でわかったんです・・・。 どんなにくだらないって思っていた事だって・・・ きっと意味がある・・・って。 うりん 黒猫・・・。 黒猫 バキューン。 ブルー毒ビン。 うりん ギャアー!! 殺す気かー! 黒猫 死んでる死んでる。 うりん 死ぬかと思った・・・。 黒猫 死んでる死んでる。 うりん しかしあれだね黒猫。 黒猫 ? うりん 毒ビンってなかなか楽しいね。 クロス こいつぶっちゃけやがった!! 道化 【終劇】 -------------------------------------------------------------- --------------------------------------------------------------